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やさしい税務会計ニュース
文書作成日:2026/01/06
外国人従業員が扶養控除の適用を受けるための手続き

[相談]

 当社は、国内で訪問看護事業を営んでいます。
 このたび、外国籍の看護師を1年以上の予定で国内の訪問看護事業所で雇い入れることになったのですが、その外国人看護師には、外国に年齢35歳の親族(所得税法上の国外居住親族に該当)がいるそうです。
 そこで、その外国人看護師が我が国の所得税法上の「扶養控除」の適用を受けようとする場合にどのような書類を準備すべきかについて教えてください。

[回答]

 ご相談の外国人看護師が所得税法上の扶養控除の適用を受けるためには、@扶養控除等申告書の提出時に「親族関係書類」を貴社に提出又は提示する必要があり、さらに、A年末調整の際には、「38万円送金書類」を貴社に提出又は提示する必要があることとなります。詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.所得税法における「扶養親族」の定義

 所得税法上の「扶養親族」とは、居住者(納税者本人)(※1)の親族(※2)等でその居住者と生計を一にする人(※3)のうち、合計所得金額が58万円以下(※4)である人をいいます。

※1 居住者とは、国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいいます。

※2 その居住者の配偶者を除きます。

※3 一定の青色事業専従者等を除きます。

※4 令和8年度税制改正により改正される可能性があります。ご注意ください。

2.所得税法における「扶養控除」の概要と「控除対象扶養親族」の定義

 所得税法では、居住者(納税者本人)が「控除対象扶養親族」を有する場合には、その居住者(納税者本人)のその年分の所得から、原則として、その「控除対象扶養親族」1人につき38万円を控除すると定められており、この制度を「扶養控除」といいます。

 上記の「控除対象扶養親族」とは、上記1.の「扶養親族」のうち、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める人をいいます。

  1. (1)居住者……年齢16歳以上の人
  2. (2)非居住者(※5)……年齢16歳以上30歳未満の人及び年齢70歳以上の人並びに年齢30歳以上70歳未満の人であって次のいずれかに該当する人
    1. @ 留学により国内に住所及び居所を有しなくなった人
    2. A 障害者
    3. B その居住者(納税者本人)からその年において生活費又は教育費に充てるための支払を38万円以上受けている人

※5 非居住者とは、居住者(1.(※1)参照)以外の個人をいいます。

3.国外居住親族について扶養控除の適用を受けるための手続き

 今回のご相談の場合のように、国外居住親族(非居住者である親族に該当する人)について扶養控除の適用を受けようとする居住者(納税者本人)は、給与等の支払者に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などの申告書を提出する際、その国外居住親族に係る一定の「確認書類」の提出又は提示をする必要があると定められています。

 その「確認書類」とは、具体的には、「親族関係書類」、「留学ビザ等書類」、「送金関係書類」又は「38万円送金書類」をいいます。

 したがって、今回のご相談の場合、貴社の国内事業所に勤務する外国人看護師が母国に居住する親族について所得税法上の扶養控除の適用を受けようとするときは、@扶養控除等申告書の提出時に「親族関係書類(※6)」を貴社に提出又は提示する必要があり、さらに、A年末調整の際には、「38万円送金書類」を貴社に提出又は提示する必要があることとなります。

※6 「親族関係書類」とは、外国政府又は外国の地方公共団体が発行した、その国外居住親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載がある書類(翻訳文の添付も必要です)等をいいます。

[参考]
所法2、84、194、所令262、316の2、所規47の2、73の2、国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等Q&A(源泉所得税関係)(令和7年6月改訂)」など

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。



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